今日は当店で目にしたびっくり話を書こうと思います。
年に1回ぐらいではありますが、
「“瓦が曲がってて雨漏りするから直さなくちゃいけない”と
飛び込みの営業マンに言われて不安だから(当店に)見てほしい」
というお仕事の依頼が来ます。
結論から言いますと、瓦が曲がってるから雨漏りすることはないです。
瓦の下のルーフィングという防水シートが破れていて
それで瓦の隙間から入った雨で雨漏りすることはありますが…。
参考にわかりやすい画像を貼っておきます。
これはだいぶ古い住宅なので、ちょっと状態が悪すぎますが
(たぶん30年以上ノーメンテナンスだと思います)
瓦をはがすと、こんな感じになっています。
瓦の下でボロボロになっているグレーの紙がルーフィング。
その下の茶色い板が野路板(のじいた、下地板)です。
この写真ではルーフィングがビリビリに破れて
野路板が見えてしまっています。
しかも、野路板の隙間も見えていますので
ちょっと強い風が吹いて、瓦の下に雨が入りますと
あっという間に天井に水がしたたれ
いわゆる雨漏りの状態になります。
雨漏りの原因は他にもいろいろ考えられますが
一番多いのはこのパターンではないでしょうか。
さて、表題の「瓦が曲がってますよ詐欺!?」という件ですが
たまたま私が依頼されたお客様の状態はこんな写真でした。
確かにポッカリと口が空いて見えています。
しかし、気になる点が多々あります。
ご覧の通り、他は整然と瓦が並んでいます。
曲がっているのはそこだけ。
いったいどういうことでしょうか!?
お客様の話を聞いたところ、その飛び込み営業マンは
瓦が曲がっているので見てきますと
ハシゴを使って屋根まで上がっていったようですが
このお客様のお宅はかなり道路より高い位置にあるので
屋根の上なんて下からは見えません。
彼はいったいどこから見たのでしょうか?
そして、こんなにキレイに瓦が並んでいるのに
あそこだけ曲がっているなんて、とても不自然じゃないですか?
そしてそして、わざわざハシゴまで使って(地上6Mぐらいなのでかなり危険)
屋根に上がったのに、なんで直してこないのか?
1分もかからず手だけであっという間に直せるのに。
これぐらいサービスで直してあげたら
それこそ数年後にお仕事をいただけるのではないでしょうか?
↓私がチャチャっと直した後。
という摩訶不思議な事件でした。
これで瓦を葺き替えるなんて話になったら
工事代金は100万円じゃ済まないでしょう。
詐欺なんて言葉は使いたくないですが、詐欺まがいの工事だと思います。
皆様もこんな営業マンが来たらご注意ください!
12/3 続編「瓦が曲がってますよ」詐欺!?
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